KEENの助成金プログラム2018年度の受賞者発表!
地球のすべての場所を、みつけたときよりも美しくして去る。世界を少しでもポジティブに変える。私たちはこの活動をキーン・エフェクトと呼び「Giving Back : 社会への還元」、「Taking Action :市民活動支援」、「Reducing Impact :環境 負荷の低減」をテーマに活動を続けています。
その一環として行われた、「ユース・プログラム助成金プログラム」は、18歳以下の若者を対象に、野外での教育活動を行っている世界中の団体に向け、冒険に満ちた遊び、環境スチュワードシップ、そして自然から学ぶ機会を創出するプロジェクトを広く募集しました。多くのお申し込みをいただき、2019年4月に助成金受領者が発表されました。
助成金を受けた団体は、野外活動を通じ、若者たちの環境リテラシーを育てること、プログラム形成において創造力と創意あふれるアイディアを創り出すこと、緊急を要する保護のニーズに対応すること、そして、それらの活動を通じ、アウトドアを人種、性別、ジェンダー等のアイデンティティや能力にかかわらず楽しめる様な場も作り出すことが求められます。
KEEN Effect(キーン・エフェクト)ユース・プログラムは、成長過程において、子供時代に形成されるアウトドアに対する持続的な価値観を育てるための活動を積極的に応援していきます。
今回は、受賞者を、本助成金の担当者、Mark Steinbuckよりご報告させていただきます。本文:https://www.keenfootwear.com/community/blog-article-18324.html
ついに、次のKEEN Effect(キーン・エフェクト)助成金プログラムの受領者を発表するときがやってきました。でも、今回はいつもとはちょっと違います。
それは、強いコミュニティづくりと地球環境保護のために草の根で活動する団体を対象にした支援プログラムをつくる、というKEENの強い思いから生まれたKEEN EFFECT助成金プログラムが創設五年目となる記念すべき年だからです。
KEEN EFFECT助成金プログラムは創設以来、何度か改善が加えられてきましたが、コミュニティをサポートすることで環境を守るという基本は一貫して変わっていません。昨年からは支援対象となる活動の範囲を絞り、青少年を野外に連れ出してレクリエーションや自然関連の学習、環境保護活動を体験させるプロジェクトにフォーカスしてサポートしています。
この数十年、人類は公衆衛生や科学技術分野、そして世界的な非暴力の推進で目覚ましい進歩を遂げてきました。けれど残念ながら、自然と触れ合う活動、とくに若い世代が自然と触れ合う活動を増やす努力は充分ではありません。大切なことは、山や海といった大自然から都会の街角まで、わたしたちを取り巻く環境はすべて人間の活動の影響を受けているということ。そして将来の環境を管理し守っていくのは、やがて大人になる現在の子どもたちの価値観だということです。屋外での楽しい経験が増えれば、子どもたちは外を好きになりますし、ストレスが下がったり、身体が健康的になったり、リーダーシップ力がついたりと、子どもの生活そのものにもさまざまな変化が生まれます。
わたしたちはこの助成金プログラムを、非営利団体のサポートというよりは、環境に関する知識を世代間で引き継いでいく伝統を世界中で育むプログラムと考えています。志が高すぎる、と思いますか? でもそれは充分に価値のある目標ですし、たとえそれがどんなに困難でも、わたしたちにはトライしていく覚悟ができています。
2018年の助成金受領団体
2018年の助成金は、六カ国の団体に支給されることになりました。それぞれの団体のサポート対象は、ミネアポリスのホームレスの子どもたちやマラウィの農村の児童、アメリカ北西部に住む難民の女子児童、ロンドンの恵まれない子どもたち、ボストンやタイの発達障害の子どもたち、とさまざまです。助成金を受ける団体を決める際、委員会(KEEN全社から集まった10人の社員と、プログラム管理者であるわたし自身)のメンバーはつねに、応募団体すべてを支援したいという思いと、助成する団体をしっかり選ばなければいけないという思いの板挟みに悩まされます。これは責任の重い難しい仕事ですが、数週間をかけて頭を悩ませるだけの価値のあるすばらしい仕事でもあります。
以下は、2018年の助成金を受領する18の団体です。どの団体も、より良い変化を起こすために草の根で活動する非営利団体で、彼らの活動によって合計60,000人以上の子どもたちが野外に出かけ、自然のなかでの遊びや学習、環境保護活動に11,000時間以上の時間を費やすことになっています。
1. Solar Youth
アメリカ合衆国、コネチカット州ニューヘイブン
# 若者の参加人数: 200
# 1人当たりの野外活動時間: 3410時間
2. Adventures Without Limits
アメリカ合衆国、オレゴン州フォレストグローブ
# 若者の参加人数: 32
# 1人当たりの野外活動時間: 32時間
3. Takshanuk Watershed Council
アメリカ合衆国 アラスカ ヘーンズ
# 若者の参加人数: 150
# 1人当たりの野外活動時間: 20時間
4. Young Women Empowered (Y-WE)
アメリカ合衆国、ワシントン州シアトル
# 若者の参加人数: 65
# 1人当たりの野外活動時間: 50時間
5. Friends of the Osa
コスタリカ オサ半島
# 若者の参加人数: 22
# 1人当たりの野外活動時間: 36時間
6. Tingathe Development Forum
マラウイ コタコタ
# 若者の参加人数: 8,000
# 1人当たりの野外活動時間: 36時間
7. Camp El Ranchito
アメリカ合衆国、テキサス州オースティン
# 若者の参加人数: 90
# 1人当たりの野外活動時間: 165時間
8. City Kids Wilderness Project
アメリカ合衆国 ワシントンDC
# 若者の参加人数: 70
# 1人当たりの野外活動時間: 230時間
9. Change is Simple
アメリカ合衆国、マサチューセッツ州ボストン
# 若者の参加人数: 250
# 1人当たりの野外活動時間: 5時間
10. Free to Be Kids
イギリス、ロンドン
# 若者の参加人数: 100
# 1人当たりの野外活動時間: 100時間
11. One Heartland
アメリカ合衆国 ミネソタ州 ウィロー・リバー
# 若者の参加人数: 120
# 1人当たりの野外活動時間: 48時間
12. Portland Parks Foundation
アメリカ合衆国 オレゴン州 ポートランド
# 若者の参加人数: 50,000
# 1人当たりの野外活動時間: 50時間
13. Roanoke Outside Foundation
アメリカ合衆国、バージニア州ロアノーク
# 若者の参加人数: 10
# 1人当たりの野外活動時間: 98時間
14. She Jumps
アメリカ合衆国、ユタ州ソルトレイクシティ
# 若者の参加人数: 400
# 1人当たりの野外活動時間: 6400時間
15. Surya Zoba Studies
アメリカ合衆国 アリゾナ州 ページ
# 若者の参加人数: 100
# 1人当たりの野外活動時間: 460時間
16. Winter Wildlands Alliance
アメリカ合衆国 アイダホ州 アイダホシティ
# 若者の参加人数: 400
# 1人当たりの野外活動時間: 30時間
17. Stichting Thai Child Development
タイ ファト チュポン パクソン
# 若者の参加人数: 150
# 1人当たりの野外活動時間: 6時間
18. Trails Youth Initiatives
カナダ、オンタリオ州トロント
# 若者の参加人数: 110
# 1人当たりの野外活動時間: 220時間
KEENは2003年の創立以来、1,800万米ドル(約20億円)を、上記のような助成金を始めとして、志を共にする世界中のNPOなどに寄付してきました。これらの活動が、より強固なコミュニティを作り、野外活動に参加するすべての人びとにより良い影響を広げて行くことを願っています。KEENの助成金プログラムについて詳しくはこちらから。